午前 9 時半 ・ 夜勤明けの事務所で
あの 30 分を、1 時間かけて書く。
夜中の食堂で、トメさんと飲んだお茶。昔の話をしながら、少しずつ表情がやわらいでいった、あの 30 分。春川さんにとっては、夜勤でいちばん大事にしたい時間です。
けれど朝になると、その時間を記録にしなければならない。何時に起きて、どんな様子で、どう声をかけて、どう落ち着かれたか。大事な時間だったからこそ、ちゃんと書こうとして、手が止まる。
夜勤明けの頭で、キーボードに向かう。目の前の画面より、本当はもう少し、トメさんの顔を見ていたかった。







